九州女子大学に建築学科があるの? とよく聞かれます。
はい、住居系のゼミですが、今を盛りと、研究室は活気にあふれています。
今年は北九州市との共同作業で、若松区中川町の再活性化案に協力しています。
古くて空き家だらけになった住宅街で、空き家の再利用計画を提案し、実行に移して行くプロジェクトです。
学生達も積極的に参加し、中川町の魅力をアピールしようとゼミで頑張っています。
実は、九州で家政学部の住居専攻があるのは、九州女子大学だけです。
住居の勉強は、建築の勉強とは違います。設計の力だけでなく、生活を理解し提案する力が必須です。
生活を提案する時、女子力が光ってきます。
私のブログでは、学生達の日々の活動や私の研究活動など、研究室の様子を少しずつ紹介したいと思います。
若松区中川町の活動に一区切りをつけて、新たに門司港での活動を開始しました。
門司港はすでに観光地として有名で、地域活性化と言っても今更何をするのか?と言う疑問もあると思います。
一つは、北九州市が進める観光地としての外国人観光客の誘致活動に協力して、和服と袴をレンタルして着付けを行い、門司港レトロ地区としてのレトロ感を発信するボランティア活動です。
有料のレンタルですが、春と秋の土日に、学生が駐在して着付けを手伝っています。
もう一つは、門司港旧市街地の再活性化活動です。
門司港レトロ地区は門司港駅から海岸沿いに向かって、新しく北九州市が大金を投じて作り上げた人工の観光地です。そこはそれなりに繁栄していますが、一方で元からの旧市街地の商店街などは客足が途絶え、店が存続できない瀕死の状態となってしまいました。
その旧市街地に力を投じて、なんとか活性化に協力できないかと考えています。
何をするか・・・はまだ確定していません。
とりあえずは、旧商店街や市場を探索して、住民の声に耳を傾けながら、自分たちの力でできることを探しています。
若松でのプロジェクトが2年目を終えました。
空き家を再生して地域の活性化に繋げようという活動ですが、今年度は具体的なリノベーションが実施され、中川町に人が集まり始めて賑やかになってきています。新聞やテレビのメディアにかなり取り上げられ、若松で何かやっているという印象を、広く認知してもらった感じがあります。
九州女子大学としては、今年度は、空き家を一軒学生5人の手でリノベーションし、学生が一人実際に住むプロジェクトを完成させることができました。空き家はもちろん築50年以上のボロ家です。外装は学生の力では無理なので、内装の床、壁、天井、キッチン、風呂などの仕上げを自分たちの手で改装し、見違えるほど奇麗にして、女子大生が住めるポップな内装の建物に変身させています。
「女子大生が空き家を改装して住む」というプロジェクトはマスコミの関心を呼び、テレビの特集まで組んでもらい、若松が更に注目を集めてくれたことと思います。
来年度もこの活動は続けます。
九州女子大学、人間生活学科の住居専攻の学生は、更に地域に飛び出そうと思っています。
同時並行で企画していた、若松食べ歩きマップも完成しました。16件のレストランや食材店を取材し、メニューや特徴などを日本語、英語、韓国語、中国語で説明した冊子です。
店の選択は、全て学生が行なっています。美味しそうだけど高そうとか、見た目は奇麗だったけど味がイマイチなどの店は排除されています。
逆に、絶対オススメで気合いを入れて記事を書いて準備していたのに、発行直前に店を閉めてしまった、という例もありました。
食べあるきマップ(EATING TOUR)は、店からは掲載料などは一切もらっていません。作ったのは学生、取材費用は研究費、最後の印刷は印刷屋で作成しています。あくまでも、若松の地域活性化活動の一環で、インバウンドを見込んで外国人向けに作成してみたものです。その為に、留学生等の力を借りて、4カ国語としています。
既に配布も始めています。
お店からは評判でした。でも、外人客を敬遠する反応もありました。言葉の問題です。
留学生に配布したら、イスラム圏の学生のほとんどがベジアリアンかハラールで肉もスープを食べられませんでした。
やってみて初めて分かった事がたくさんあります。
今後、店舗を増やしたりベジタリアン対策を盛込もうと考えています。来年度中には、空港や駅のフリーペーパーとして、九女作のマップが置かれる日が来るように頑張りたいと思います。
北九州市産業経済局の後援で、若松区中川町の地域再興プロジェクトがキックオフしました。人口の減る一方の中川町の多くの空家を活用し、人を集める工夫は出来ないものか、という活動です。
九州女子大学人間生活学科では、前田ゼミによる建築的提案、地域連携による町起こし企画への応援・参加、食分野の学生らによる若松ぺったん焼きの新メニュー考案などを、これから継続して行なう予定です。
九女の女子力は、町起こしの起爆剤になり得るか、が問われる重要な企画でもあり、これからが楽しみです。