著作

「長い人生に長く住める住宅を」   文芸社

 

「家は、刹那に生きるものではありません。一瞬の輝きで済ませるものでもありません。」

という考えをテーマにした本です。

 

雑誌に紹介された美しい写真を夢見て、自分の住宅を考える方は多いでしょう。

ですが、家というものはそういうものではありません。

そうした考え方を背景に、50年住み続ける事を前提にした、住宅のあり方を提案した本です。

 

間取りの作り方、LDK、個室、食堂、etc。

今を満たすではなく、長く住むことを前提にすると、全ての見方が変ってきます。

それらを、実際の住宅の実態調査を背景にして考えてみました。

例えば、1956年に作られた分譲マンションに、50年以上住み続けてきた方々の住まいはどんな姿をしているのか。

台所は、居間食堂は、浴室は、子供部屋は・・・・。

 

その生活の軌跡は想像以上に豊かでしたし、長く住み続けてきた方々ほど、リフォームが少ないという実態も見えてきました。大規模なリフォームって、引っ越さないとできないので大変なんですね。

そこから見えた長く住み続ける極意は何か、と言いますと、一言、「住み方の工夫」です。

 

私の著作では、この工夫の仕方や、工夫しやすい間取りの作り方などを紹介しています。

例えば・・・・

居間の家電品の種類や大きさ。

10年前に、当時の大型ブラウン管テレビに最適なように居間の家具を設計したら、現代の液晶画面の横に長い大きなテレビには全く合わなくなってしまいました。高い家具だったのに・・・・。

ステレオ、コンポ、ラジカセ、CDプレーヤー、そして現代ではiPodと、音楽媒体もめまぐるしく変化し続けて、そのたびに置き場が変わってゆきます。

黒電話、親子電話、ホームテレフォン、FAX、ワイヤレスフォン、インターネット、ADSL、そして現代は光ケーブルと、電話の配線は最もめまぐるしい変化の代表でしょう。そのたびに、電話線を追加したり変更したり無くしたり、どこまで行ってもイタチごっこですよね。

 

この様な例は、いくらでも見ることができますし、私は設計者として皆さんの何十倍も見てきました。

では、どうしたら良いの?

 

それが、長く住める住宅の秘訣です。