家のスタイル

オランダの世界遺産 シュレーダー邸
オランダの世界遺産 シュレーダー邸

BOX型とか箱型と呼ばれるスタイルがあります。

日本では、都市型とも呼ばれ、都市の狭小敷地で、庇を無くしてギリギリまで建てられる住宅として進歩してきました。

 

箱型の住宅が誕生したのは、1920年頃のヨーロッパでのこと。2000年以上続いた屋根付きの家が、モダニズムという新しい運動によって、屋根のない家へと変化しました。

写真の家は、1924年に建てられた、正にその箱型の家の傑作、シュレーダー邸で、世界遺産にもなっています。

 

屋根が平らになったのは、屋上を使うためではありません。あくまでも、建築的、芸術的、かつ合理的な表現のためです。ですので、これ以降、ヨーロッパから屋根付きの家が無くなった訳ではありません。ごく一部でのことですが、でも衝撃的な建築でした。

 

日本では近代建築と呼ばれ、やはり1930年頃に登場しました。ヨーロッパで建築を学んだ当時の建築家達が発表したものです。新しい物好きな日本人、都市周辺のハイカラさん達は結構気に入ったようです。

戦後、鉄筋コンクリートを使った住宅が増え、この箱型住宅は一気に有名になりました。若い建築家達を先頭にして、次々と作品が発表され、何と、量産、合理化の波に乗って、ハウスメーカーもこの平らな屋根の住宅を発表したのです。

 

都市型、と呼ばれるこの箱型の住宅は、もしかしたら、日本がもっとも量産しているかもしれません。都市の狭い敷地に、庇を無くした合理的な設計はピッタリとフィットしたようです。3階建ても手伝って、現代でも変わらぬ強い人気です。

現代では、白い箱型で、室内もモノトーンのデザインとした住宅を、特に「ホワイトキューブ」と呼んで、人気を博しています。

 

私にとっては、学生時代のあこがれ的建築で、これこそ都市の象徴だと意気込んでいましたが、今では、その気は全くありません。

日本の気候風土には、屋根と庇が重要な役割を持っている、と確信していますので。