家のスタイル

篠原一男設計 上原通りの家
篠原一男設計 上原通りの家

鉄筋コンクリートという素材があります。通称、RCです。

住宅は木造!  と言っていた時代もありましたが、それも遠い昔、現代ではRC製の住宅は当たり前のように感じます。

 

写真は、RC住宅の中でもかなり初期の作品で、しかも名作と誉れ高い、篠原一男の上原通りの家です。

この家が建った1976年頃には、まだRCでの住宅はほんの一部の、建築家達だけが扱える建築でした。まだまだ高価で、一般人には手が届かないし、設計に手間が掛かって、誰もが設計できる物ではなかったからです。

何よりも、大工さん以外の人が家を造るのは、大きなビルだけでの世界だった時代です。

 

長いこと、家は大工が作る物、でした。

設計事務所が設計する事も珍しく、近所の大工さんが、昔からのしきたりに従って設計し、建てたものです。

 

現代では、ハウスメーカーを含め、多くのRC製の住宅が建っています。設計も、難しくはありませんし、施工も安定しています。家に求められる諸性能は極めて高く、もちろん震災にも強い、安心できる住宅です。

ただし、まだ高価です。木造建築も、上を見ればきりがありませんが、それでも平均的な木造住宅の価格から見れば、3割から5割増と言ったところでしょう。

と言うよりも、それだけかけた方が安心です。安価なRC住宅は、長期的に見ると、不安がたくさんありますので。

 

RCは、素材をそのまま外観に見せる事が多いです。そのため、どうしても外観は強いイメージになります。時には、要塞の様な家もありますよね。重量感と堅さがそのまま外観の表情に表れるのでしょう。何となく、近寄りがたく、入りにくい感じがぬぐえません。

 

住んでいる人までも想像させてしまう、そんな気がして、RC住宅はどうしても、馴染めないのが本音です。