住宅プラン

色々な家のある住宅展示場
色々な家のある住宅展示場

流行の話、続けます。

住宅メーカーに26年間勤めていましたが、その時には流行は重要でした。他の会社との競争でしたので、出来るだけ施主の気を引くためです。

 

スタッフとして新しい住宅モデルの開発をしている時には、常に他の有名各社のデザインを気にし、住宅展示場で新しい住宅が建つと、お客さんの振りをして偵察に行ったものです。もちろん同業者は断られますので、女性社員と夫婦の顔をしたり、新入社員を連れてデザインの勉強中なので、等と言ったりして見せてもらったものです。もちろんデタラメの住所と名前で。

また、住宅の個別設計をしているときには、住宅建材のショールームやキッチン、家具、衛生設備などのショールームに足繁く通っては、最新の機器類をチェックしていました。内装材の流行、キッチンセットの流行、最新設備機器の知識などは必須でしたから。

 

ですが、住宅会社を辞め、大学院で住宅の勉強をやりなおす内に、短時間の中で繰り返される流行の変化に無意味さを感じる様になり、少し離れた目で見るようになってきました。

今でもそうです。大きな意味での住宅全体の動きには注意していますが、いわゆる流行は眺める程度です。

住宅というのは文化であって、人の生活そのものです。癖や習慣と同じで、そうしたものは簡単には変えられません。

 

多くのお客さんは、最新の雑誌を持ってきて、「これがいい」って言ってきます。「ハイハイ」とは答えますが、住宅の設計には2~3ヶ月から半年ははかかります。その間に、それまでの生活習慣へと話は戻って行って、その人の本来の生活の姿が現れてきます。

それでいいのだと思います。