
外人と親しくなると、話のどこかで宗教の話題になることが多いです。日本人同士だと、まずありえない話題ですが。
Are you Christian? とか、 Buddhist? というやりとりになる訳ですが、別に宗派で何か状況が変わるわけではありません。たとえて言えば、趣味や好きな食べ物を聞くような、そんな感じです。
私はBuddhist なので、なんの迷いもなくそう答えますが、日本人には宗教を持たない人が多いので、答えに困ることもあるようです。
逆に東南アジアでは複雑です。単純にBuddhist ではなく、Isuram やHindu が混じっているので、同じ国の中でもごちゃ混ぜになっています。一人が二つの宗派であることもあり、なかなか話がややこしくなります。豚肉を食べない人や牛肉を食べない人、鳥以外はダメという人。一緒に食事をする時には、店選びが大変です。
同じ仏教でも、アジアの各地域でしきたりやお祈りの仕方も違います。特に東南アジアではヒンズー教が混じっている事が多く、寺院の姿も全く違っています。なので、寺だけを見ると、ヒンズー教と勘違いしてしまうことも結構あります。
日本での仏教も色々な宗派がありますが、最も多いのが無神論者でしょう。仏壇も神棚も無い家が、圧倒的です。高齢者や長男の家になると、両親の仏壇だけあるという家もありますが、多くの家では全くありません。神棚は、ほんの50年前までの日本なら、家の台所や流しなどに火や水の神様を祀ることが多かったのですが、いつのまにかその習慣も消えました。
宗教は家の造りに大きな影響を与えています。いや、いました。神棚や仏間の位置から間取りが決まっていく、という時代はつい最近の話です。最も有名なのが、家相や風水でしょう。間取りの重要な決定権を持っていましたから。
本音を言えば、設計は楽になりました。宗教や家相は絶対ですので、非合理な設計でも受入れざるを得ませんでしたから。
でも、家の中に神様が全く宿らないのも、ちょっと不思議です。
来週からバンコクに行きますが、行くたびに、日本のそうした住宅を考えさせられます。
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