バンコクから

タイ民家の室内からの眺め
タイ民家の室内からの眺め

保存されている古い民家に行ってきました。建てられたのは100年以上前の伝統的木造建築の住宅です。もちろん高床式。地上から2.5m程度上がっていて、広いバルコニーに階段で上って行き、そこから室内に入ります。写真は、開放的な室内からバルコニーを写したものです。

建物は単純ではありません。幾つかの棟が寄せ集まった感じで、全て広いバルコニーで繋がっているか、一部は、バルコニーから橋を渡って行きます。

 

木材はほとんどがチーク材で、厚いムクの板で床を張っています。その床が長年の人の油で、ピカピカに黒光りしたいました。

室内の床に寝ころんでいると結構涼しいです。外はジリジリと肌を刺すような南国の日射ですが、高床に高い天井、開放的な間取りと周囲の樹木とで涼しいのでしょう。自然のクーラーです。

 

床に寝転がってベランダ側を見ていると、沖縄の伝統建築や最近の住宅設計の作品の中にいるような気分になってきます。こうした開放的で、環境と同化するような住宅が昔の日本の伝統で、しかも最近の住宅の傾向でもあります。最近の住宅にはもちろんエアコンが付いていますが、出来るだけ通風と遮熱によって涼しい環境を作ろうとしています。

その考え方が環境共生で、最近の最先端での発想です。

 

とは言っても、ここはバンコク。冬はありません。ひたすら暑いだけです。なのでこの住宅が快適ですが、日本だと冬は困るでしょう。床下から冷気が上がってくるし、暖まった空気は全部屋根に逃げていってしまいます。窓を開放することもないでしょうし、ガラスからひたすら暖かさが逃げて行きます。

バンコクならではの住宅ですし、沖縄ならではの民家です。日本にそのまま適用はできません。

夏型と冬型の家は、作りが正反対です。開放と気密。遮熱と断熱(遮熱は夏の日射による熱を防ぎ、断熱は冬の室内の暖かさを逃がしません)。大きな開口と小さな開口。

 

どっちを取れば良いのでしょう。

四季があるのは綺麗ですが、住宅の設計は、難しくなります。