建築雑談

東南アジアでの大きなビルの建設現場。かなりしっかりしていますが、柱と床だけで耐震壁と呼ばれる壁がありません
東南アジアでの大きなビルの建設現場。かなりしっかりしていますが、柱と床だけで耐震壁と呼ばれる壁がありません

ブラジルで、建設中の2階建てビルが崩れたそうです。バングラデシュの縫製工場が崩落して、多数の死者が出た話もまだ最近のことですし、実際、中国、東南アジア、アフリカ、南米などの新興国を中心に、このようなビルの崩落事故をよく耳にします。

このブラジルの事故は、無許可の建物だそうですが、許可のあるなしに関わらず、新興国で、しかも地震の無い国での建築というのは、およそ目を疑うほどおそまつな構造・施工をしています。東南アジアなどで実際の建設現場を何度も目にしてきましたが、「構造をなめてるのか!」って怒りたくなるようなお粗末な物もありました。

 

ヨーロッパには、ローマ時代の遺跡から、ゴシック建築の教会、それ以降、中世の優れた建築が多数残っています。よくもまあ1000年も2000年も残っているなぁ、と感心しきりですが、実際にはその建物の歴史を子細に調べてみると、ドーム状の屋根が落ちて多数の人が犠牲になったとか、壁や柱が崩れたとか、悲惨な話が残っています。つまり、現在私たちが目にしているのは、何度も修復、復旧、建替えなどを繰り返してきた結果の姿な訳です。建物によっては、オリジナルとは相当に変わってしまっているものもあります。

まぁ、そうでしょうね。1000年以上も建ち続けるなんて、ちょっと有り得ない話ですから。

 

要は、先進国のヨーロッパも、過去には悲惨な崩落を何度も経験し、その結果から、強度の高い現在の建築ができあがっている訳です。そう考えれば、新興国では現在、その道をたどっているのかもしれません。早く、成長して欲しい物です。

 

日本はと言うと、建築の先進国で、それも世界ではTOPクラスです。明治維新以降まだ150年足らずですが、幾つかの大震災などを教訓にして、最高度の耐震性能などを備えた建築技術を身に付けています。

ただ・・・・・・

若干オーバースペックではあります。建築という資産を守ろうとするあまり、巨大地震でもビクともしない強度を求めています。別に、人間に危害が及ばない程度の崩壊はかまわないと思うのですが、特にマンションなどでその傾向が強いようです。

適正、を求めるのが真の進歩だと思うのですが、やりすぎは、ちょっといただけない気がしてなりません。