住宅の話

色々な住宅会社があります
色々な住宅会社があります

住宅会社、という言葉があります。◇◇ハウジング、とか◇◇ハウス、という会社名が多いですが、要するに住宅を作って販売している会社です。一応、不動産会社とは分けて考えたいと思います。不動産会社はやはり、土地の売買がメインで、住宅は付属品ですから。

日本では1970年代に数社が名乗りを上げ、その後高度成長期に急成長し、1980年代のバブルで爆発的に増え、そして現在も多くの会社が住宅を販売し続けています。セキスイ、ミサワ、ダイワ、旭化成、住友林業などなど、ご存じの名前も沢山あると思います。

 

 

70年から80年代にかけて、これらの住宅会社は非常に大きな功績を残しました。多くは住宅金融公庫との関係の中で進められたことですが、それまでの大工と施主の関係みで行われていた住宅生産に、工業化という大きな流れを持ち込み、しかもその流れの中で住宅の品質を大きく向上させたのです。住宅金融公庫は、低金利の住宅ローンを提供する代わりに、公庫仕様という独自の品質基準を作り、それに適合させる事を前提とさせました。この基準は非常に優れた基準で、住宅の強度はもちろん、各種の品質、安全性、生産性、住み心地など、多方面で影響を与えています。この基準作りと実行に、あの住宅会社が大きく貢献したわけです。

 

まぁ、基準ですから、うるくて邪魔な基準も多数ありましたが、それでも日本の住宅は、一気にその品質を向上させたのは間違いありません。私は、正にその最中に住宅会社にいましたので、つくづく実感しています。しかし、公庫はその役目を終えました。日本の住宅に品質は世界に誇れるほど必要かつ十分に高まっています。あとは、粛々と基準の再確認や追加削除をすれば良いでしょう。

では住宅会社はどうなったでしょうか。品質・性能はもう十分、あとは、住みよい間取りの家を提供するために、設計力を高めれば良いのでしょうか。

 

どうもそうでもなさそうです。何かしら特別な機能を持たせ、他社との競合に勝とうと努力しているようです。一般の設計事務所ではほとんど扱わないか、サラリと処理している内容を、大きくクローズアップさせている気がしてなりません。何となく、冷蔵庫や洗濯機の開発競争を連想してしまいます。言わば、商品力と独自性、が今の住宅会社の生き残り戦略みたいです。

住宅会社の戸建て住宅のシェアは20%程度と言われています。しかも着工数は年々落ち続け、人口減少と住宅寿命のの長期化とで増加する期待は全くありません。なので、アピールに必死なのだと思います。

 

でも、不要な付加価値、は必要ありません。欲しければ、個別に対応すればよいでしょう。それよりは備品類の互換性を高めて欲しいと思います。何でもかんでもオリジナル化されては、将来の修理や改築に困ってしまいます。

そろそろ横のつながりを作り、広い意味での工業化を求めて欲しいと、私は思います。