建築雑談

新国立競技場の完成予想図  UFOではありません
新国立競技場の完成予想図  UFOではありません

2020年のオリンピック開催地が東京に決まり、報道関係は大フィーバーしています。何にしても日本にとっては喜ばしいことで、色々な意味で潤っていく事だと思います。私は、イスタンブールが有力だと思っていました。イスラム圏での初めてのオリンピックですから。でも二度目の決選投票で、大差で東京が勝ったそうです。

 

1964年の時もそうでしたが、オリンピックが決まると、建築もフィーバーが始まります。1964年には、原宿にある二つの有名な代々木体育館を丹下健三が設計し、駒沢のオリンピック公園を芦原義信が設計するなど、現在でも多くの有名な近代建築が残っています。

今回は国立競技場を建替えるそうです。写真がその完成予想図で、地上に降りたUFOみたいですが、イラク出身の世界的建築家ザハの設計によるものです。彼女はヨーロッパや中東だけでなく、アジアでも多くの有名建築を設計しており、特に日本の建築学科の学生には人気の作家です。

 

彼女に限らず、最近の先進的大規模建築の特徴は、CGで設計していることです。

CGができる前は、頭に描いても、図面にすることができず、もちろん施工はできませんでした。それがCGの進歩で、頭に描いた姿をそのまま図面や絵にすることができるようになりました。構造計算の世界も大きな変化をとげ、CGで描けた設計は、そのまま構造解析することが可能になりました。コンピューターの進歩で、絵に描いた餅、は、絵はそのまま形へ、に変わったわけです。

施工技術の進歩も大きく、図面化された情報があればその情報を元に施工図を書き、ほとんどの施工が可能となりました。

その結果、写真の様なCGも実現可能となった訳です。

 

でも、私はこの設計は嫌いです。日本の環境から浮いています。この作品はコンペで決まりましたが、2位の作品のほうが好きです。それに、この建築を含め全競技場の総建設費は4500億円で予算を考えているそうです。あくまで情報ですが、本当ならお金のかけ過ぎです。そんな予算があったら、首都高速を改修するとか、成田と羽田を短時間で結ぶ路線を計画するとか、都心部に自転車優先レーンを設けるとか、インフラの整備につぎ込んで欲しいと思います。

東京は既に世界有数の大都市です。奇抜な建築で、世界の目を引く必要などありません。より日本的で優美な表現をして欲しいと思います。

 

そういえば、海外で困ることの一つに、英語の通じないタクシー運転手、というのがあります。日本もその一つです。海外の友人達はよくそう言って困っていました。私も東南アジアで、何度も困った、を経験しています。東京のタクシーに、自動翻訳機みたいな物が装備されたら、きっと便利だと思うのですが、そんな物があるのかしら。

2020年まであと7年。

7年後の私は何をしているだろう、と考えますが、あまり変わっていないのでは、と思ってしまうのは、年のせいかもしれません。