リフォーム談話

住宅の平均寿命の比較(2003年のデータ)
住宅の平均寿命の比較(2003年のデータ)

リフォームの設計は、新築とは違った面白さがあります。もちろん、ゼロから作る新築ほどの自由さはありませんが、目の前にある物を、どこまで変えられるか、という闘志のようなものが沸いてきます。特に既存の建物の状態が悪いとき、その闘志は一層強くなるような気がします。

 

地球上の哺乳類は、骨と筋肉と皮膚とで構成されていますが、その形や生態は千差万別です。また、同じ人類でも、姿形や顔立ち体格に性格までずいぶんと違いがあります。建築も同じで、基本的な構成要素は同じなのですが、肉付けや表情を変えるだけで全く違った建物に変身させることが出来ます。

それがリフォームの醍醐味でしょう。

あと、大きな声では言いにくいですが、建築基準法による確認申請が不要なことも大きいと思います。法律の縛りによる不合理が起こりにくくなりますので。

 

日本の在来工法や伝統工法は、構造と骨組みだけを残して他は全て解体できます。基本的に、元の住宅の間取りは無視できますし、水回りも好きなようにアレンジ出来ます。外壁を変えると家のイメージは全く変わりますし、屋根の仕上げも同じくです。しかも、元があるのでイメージがしやすいというメリットがあり、素人でも着せ替え人形のように具体的なイメージを持つことが可能です。窓も全く新しくすることが出来、巾には制限があっても、高さは自由に変えられるので、一気に明るくなることもあります。

ツーバイフォー住宅やコンクリート製住宅ではそんな芸当は出来ないので、在来工法というのは長く住み続けるには最適な工法だと言えます。

 

イギリスの住宅の伝統工法も日本の伝統工法に似ていて、柱と梁とで構造が構成された軸組構法と呼ばれる建て方です。なので築100年以上の住宅が普通に流通していて、外壁、間取り、設備、インテリアなどを現代流にリフォームしながら、ずいぶんと長く住み続けています。木造住宅の平均寿命が80年以上というのですから、驚きです。

日本には地震と台風があって、そこがイギリスとの大きな違いですが、大事に住み続けるという意志と、古い物に価値を見いだすという大人の感覚は見習うべきで、そうでなければ80年以上も住み続ける事はできないでしょう。

 

リフォームが効果的に機能する事は、環境にも適している事を意味します。それも、リフォームに闘志が沸くもう一つの理由です。