英語から

バルコニーでググると、一番にこの画像が出ました  これはベランダかルーフトップでしょう
バルコニーでググると、一番にこの画像が出ました  これはベランダかルーフトップでしょう

授業で学生に、verandatとbalconyの違いを質問しました。ベランダもバルコニーも日本の住宅では一般的な名称です。

「バルコニーの方がオシャレ!」と勢いの良い回答が帰ってきましたが、ちょっとガックリです。「屋根の有り無しと関係有るのでは・・・」という回答も。鋭い!

verandaは、家の外部に作られた、屋根付きのテラスや廊下の事で、balconyは、2階から張り出した外部露台のことです。日本では2階にあるテラスは全て、バルコニーかベランダですが、実際には2階以上で片持ちで張り出した部分がバルコニーで、ジュリエットがロミオを呼んでいた場所です。一方、1階の外周部にある屋根付きテラスがベランダになります。でも、2階で1階の屋根の上に当たる部分を外部として使うときも、ベランダと呼んでいます。

 

じゃあterraceは?の質問には、皆警戒してか、回答が来ませんでした。テラスは庭のことですが、床の仕上げを石やタイル、木などで仕上げた部分的な庭のことを指します。単純に庭だとgardenで、花や植木のある部分になります。庭も中庭のように、周囲を建物で囲まれた部分になると、courtになります。

 

建築の用語の多くはヨーロッパから発していて、英語ではなく、スペイン語、イタリア語、フランス語などが語源となって入り乱れています。例えばbalconyはイタリア語が語源で、terraceは古代フランス語が起源です。courtはラテン語に発していますが、中庭だけは日本にも古くからありましたし、アジア全域での伝統的建築手法でもあります。

そんなわけで、言葉がイメージを伴って一人歩きしていて、住宅メーカーや不動産業界ではずいぶんとトンチンカンな名称も生まれています。「バルコニーの方がオシャレ!」と言う感覚はあながち間違ってはいないで、もしかすると若い主婦層には、ベランダよりも好印象を与えているのかもしれません。

 

建築用語は分かりづらい言葉が多く、設計者はそんなことはお構いなしに横文字を並べて話すことが多い、と多くの雑誌などが指摘しています。確かに、その傾向が強いかもしれません。特に建築家の書いた文章は、その傾向が強いです。

格好を付けてカタカナ語を使う人は、テレビで沢山見掛けますが、設計者は別にそのつもりはありません。単純に、建築用語の多くが欧米からの輸入で、正式な日本語訳があまり無いだけのことです。また、日本語訳があっても、間違った訳が多いので使えない事もあります。

私は、出来るだけ分かりやすく話すようにしていますが、やっぱり熱してくると、横文字や専門用語が飛び出してしまいます。気をつけないと、と反省しています。