リフォーム談話

日野市でリノベーションされた団地の外観  内部も一新されていて、エレベーターも付いています
日野市でリノベーションされた団地の外観  内部も一新されていて、エレベーターも付いています

リフォーム(reform)は日本語であって、改築や改装はリノーべーション(renovation)かリビルディング(rebuilding)だという話を以前しました。でも日本語ではもっと細かく分かれています。改築、改装は一般的ですが、大規模な修繕、大規模な模様替えとなると定義もややこしくなります。この大規模な修繕、大規模な模様替えの場合には、確認申請を提出しなければなりません。

えっ、模様替えで申請が必要なの?って誰でも不思議に思うのでは。でも、法律上の模様替えは、内装の模様替えではなく、用途や機能の模様替えだそうです。ややこしいですね。

でも我々設計者は、用途と規模、構造が大きく変わらない限り、申請は出しません。もちろんその範囲なら、違法ではありません。ところが世の中では、住宅が店舗になったり、事務所ビルが飲食店に変わっても知らん顔をしている業者が、たくさんいます。もちろんこれらは用途変更で、申請が必要になります。

 

最近、古い団地のリノベーションが静かな流行です。1960年前後に建てられた、4階から5階建てのコンクリート製の団地を丸ごと一棟改装してしまいます。ひと部屋の面積はだいたい45m2~50m2で、単身者か子供のいない夫婦には手頃な大きさです。でも、この45m2を隣同士で2戸とか、階段を設けて上下で2戸とかを利用して、大きな一戸にするリノベも行われています。そうすると90m2程度になり、いわゆる3LDKが余裕で取れたりします。しかも中古なので安く、都市部の古い団地は、比較的交通の便の良い場所に建てられていることが多いので、結構便利です。1階にはウッドデッキや庭を設けたり、低い天井は、天井の仕上げを無くして、コンクリートに直接塗装して仕上げたりもしています。

私は、団地の建替えはやりましたが、団地の改装はやったことがないので、機会があったら是非やりたいと思っています。

 

実は、団地のあの作りは構造的に非常に安定していて、特に公営で建てられたこともあり、耐震補強の必要がほとんどありません。なので断熱処理と設備配管の交換を行っておけば、まだまだ快適な住まいになります。

ただ、階段室型でエレベーターが無い団地がほとんどなので、4階や5階まで登らないといけないのが欠点です。でも南北に窓があり、風通しや採光は十分で、現代の分譲マンションよりも室内環境は良くなるはずです。

 

古くて汚い!と言う理由で、嫌われて建替えになることも多いのですが、建築の古い汚いは、模様替えで新築同様にできます。中古車が新車のようになるのと一緒です。

省資源、省エネルギー、環境保護のためにも、そうした姿勢を国の方針として示して欲しいと思うのですが・・・・