収納の変化

棚柱と呼ばれる可動棚の部品です  安くて誰にでも設置が出来、大変便利です
棚柱と呼ばれる可動棚の部品です  安くて誰にでも設置が出来、大変便利です

日本には、押入、納戸、物入れ、物置、下駄箱といった収納用語があります。どれも建築用語ですが、この20年間でも大きく変化しています。

押入というのは、基本的に奥行きが90cmの物入れを指し、フトンを収納することを前堤としています。何故90cm以上かというと、敷布団を三つ折りするとだいたい70cm程度になり、90cmの押入の内部寸法75cmに納まるからです。でも、最近はベッドが主流になり、敷布団を収納する事が少なくなりました。なので、押入の無い住宅も一般になっています。

 

一方、物入れというのは幅の広い表現ですが、大きくは洋服用のクローゼットと、生活用品の為の収納の二種類を納めるために使われています。奥行きはクローゼットなら、内部寸法が50cm以上必要で、それ以下だとハンガーが当たってしまいます。最近はこのクローゼットの必要量が増え続けています。洋服の量が増えたのと、夏冬の入れ替えをしないのと、生活用品の圧倒的な増加が背景にあります。

 

納戸は元々はタンスと使わないフトンを納めるのが目的でした。現在でも整理ダンスなどを納めている家が多いですが、生活用品や使わなくなった雑用品、キャンプ用品などのリゾート用品の収納に使うことが多くなっています。有ると無いとでは大違いで、有ると大変便利ですが、結局使わなくなった物をしまっておく部屋で、何か無駄な感じもします。

 

物置が減りました。よく庭にスチール製の物置を置いたものですが、庭いじりが減ったのと、日曜大工などをしなくなったのが理由だと思います。室内の納戸で済ませる家庭が多く、ビールや野菜などの冬季の保存の習慣もなくなりました。

下駄箱はありますが、靴の量が増えてその容積は増え続けています。特に女の子のいる家庭では、時としてものすごい量の靴があったりします。もう尋常な下駄箱では無理で、小さな靴専用の納戸を設けたりします。

 

ウォークインクローゼットやシュークローク、パントリーなど、人が中に入って洋服や靴、食品などを整理する方式が盛んです。面積は取りますが、納戸の変形で、洋服や下着、靴、コート、古新聞、食器、食品などに特化しているので結構便利で、今後も主流tなると思います。コツはあまり細かく作り込まないこと。パイプと可動棚程度だけにして、後は工夫で使っていくのが理想です。どうせ10年で入れる物の大きさも変化して行きますから。

 

収納は、現在を基準に設計すると大失敗をします。ビデオテープやカセットテープが消えてDVDやCDになったように、納める物は普遍的ではありません。どうせ変わるのですから、大雑把に設計し、使い方で工夫するのが長く使うコツです。

一番よいのは、日曜大工でその都度使いやすく加工することですが、万人向きでないのが残念です。