3階建て住宅

ハノイの住宅 ここでは1階は店舗になっています
ハノイの住宅 ここでは1階は店舗になっています

3階建て住宅の住み方は、以外と厄介です。やはり垂直方向の移動は負担が大きく、部屋同士のつながりも途切れてしまうので、各階で完結してしまう計画が多く、その為か生活の仕方も本質的に変わってしまうことも多いようです。

仮に専用住宅として、台所は何処に持っていくべきなのか、1階の用途は何が適切か等という根本的な問に答えが見つからないことも多くあります。つまり、何かが犠牲になってしまうからで、何を犠牲にするかが決まらないのです。

 

1階がLDKとすると、陽当たりの良いLDが得られなくなることが多いです。

2階をLDKとすると、1階と3階が分断されますので、そのレイアウトに悩みます。

3階をLDKとすると、主婦の動線が垂直にまたがることになり、階段の上り下りが大変になります。

そして、浴室や洗面所、洗濯スペースを何処に持っていくかが、その次の問題になります。主婦の動線で考えるべきか、寝室との距離で考えるべきかなどなど。

 

ベトナムのハノイやホーチミンに行くと、間口が異常に狭くて、細長い3階や4階建て住宅がたくさん建っていますが、正直なところ内部の間取りは決して誉められたものではありません。間口が5mくらいなのに奥行きは20m近くあり、中央の階段が手前と奥とを分断しています。DKは通常は1階の奥にあり、2階以上は個室や老人室などであることが多いようです。最上階はたいてい夫婦の部屋です。長年の都市計画の結果として生まれた長屋ですが、ベトナム人はその住居に疑問は持っていないようです。

 

中国の住宅も3階や4階建てが主流です。広々とした敷地に、広々とした4階建てが建っています。でも、何故か3階や4階は使われていないことが多いようです。なのに何故4階建てなどにするのか、ちょっと分かりません。広い方が良いから、という答えしか返ってこないので、私にとっては謎です。

日本は伝統的には平屋です。2階があっても、そこは使用人や女中の部屋、或いは養蚕や農具のためのスペースという事が多く、あまり2階では生活しません。都市部でも、2階は下宿人に貸している、何てことも多かったようです。

 

さて、3階建て住宅ですが、最近の都市部では、ニョキニョキと建っています。多くがツーバイフォーの建て売りですが、ベトナムのように間口の狭い3階建てが多いようです。誰が設計しているのかなぁ、っていつも思いながら前を通りますが、本当に難しい3階建ての設計ですから、良く吟味して欲しいと思います。