陽当たりの違い

二十四節気の春分の日
二十四節気の春分の日

春分の日です。昼と夜の長さが同じで、太陽は真東から昇り、真西に沈む日です。今日を境に昼間が長くなり、太陽は真東から少しづつ北寄りから昇り始めます。冬至の時は日中でもずいぶんと低い位置に太陽がありましたが、今は日中は60度位の高さにあります。それが夏至では85度くらいまで上がってくるので、ほとんど真上から照りつける様な感じになります。

 

もちろんこの太陽の高さは日本の、主に本土での話で、南国や北欧では全く違った話になります。そしてそれがそのまま、家造りの違いになって現れてきています。太陽の光をいっぱいに受けようとする北欧と、太陽なんてまっぴらごめんという南国とでは、自然と家の作り方は違ってきて当然です。更に太陽の高さも違うので、庇や窓の位置関係もそれぞれに違ってきています。つまり、軒の出の深い南国と、あまり軒を意識しない北欧です。

 

南国での軒は本当に深いです。縁側や外廊下(ベランダと呼びます)が柱で支えられながら家の前をグルリと囲うのが有名な南国式のコロニアルスタイルの住居です。沖縄の古民家も「雨端(あまはじ)」という縁側と外廊下があり、強い日射しと雨を除けています。このベランダや縁側が夏の強い日射しを避けながら、室内の環境を快適にする効果を発揮しています。

一方の北欧では夏の日射しは命の源です。冬はほとんど太陽が覗かないので、夏の太陽は貴重です。高い窓で日射しをいっぱいに受け、庭に出てバーベキューをします。閉じた冬に対して、開いた夏です。

 

太陽信仰の強い日本では、やはり太陽と家とは強い関係にありました。特に東の朝日は重要で、東南の方角は家にとっては最も重要な場所でした。古くは、主人の書斎や客人の為の接客の場など、重要な人物のための場所として東南の角は使われていましたが、現代では家族の場で、特に食堂でしょう。

 

都市に住んでいると、そんな太陽との関わりが薄れてきます。陽当たりは近隣の家のすき間で決まるので、東も西も関係ないでしょう。南が必ずしも最適の場ではなく、北側の方が良かったりもします。

太陽信仰は依然として色濃く残ってはいますが、ちょっとばかし昔とは違っているようです。つまり、権利の対象で、不動産価値の基準となっていますので。

やはり、都市よりも郊外が好きです。太陽とは、ありのままに接したいと思います。