男性の家事3

お掃除ロボットのルンバ
お掃除ロボットのルンバ

家事を考えてみると、ずいぶんと減っている事に気付きます。例えば、風呂を沸かすという作業ですが、薪を燃やして湧かしていた昭和初期から、ガス風呂に進化し、蛇口をひねってお湯を入れるだけになり、現代では多くの新築では蛇口すら消えて自動的に給湯して保温までしてくれる追炊き給湯器になっています。薪で湧かす風呂から考えると、ものすごい労働時間の違いです。買い物も同じくで、毎日買い物に出てその日の食材を購入していた昭和30年代以降、冷蔵庫の出現で2~3日おきの買い物でもよくなり、最近では冷凍食品や加工食品の出現で、週に一回の買い物でも十分間に合う様になっています。

 

料理も加工食品による簡素化が進み、掃除は掃除機を通り越して、ルンバの様なロボットまで出てきています。アイロン掛けはクリーニング屋で済んでしまい、ベッドはフトンの上げ下ろしを無くしています。その為、戦前までは当り前であったお手伝いさんや家政婦さんの存在が消え、更に夫婦の両方がフルタイムで働いても日常が成立するまでになっています。この事は、女性の解放に大きな支えに成っているだけでなく、社会構造そのものを変革させています。日本ではまだ少ないですが、女性の大統領や首相は海外では当り前になり、女性の社長や弁護士、刑事、医師、教授、研究者など、男性中心だった職業の多くは男女平等になっています。

 

そう考えると、男性の家事についてを議論する事すら非先進的で、先進各国からは、何を今更、という目で見られてしまいそうです。でもそんな時代でも、まだ平等になっていない、今後の動向も難しい家事が一つ残っています。育児です。子育ては、ある程度大きくなると男性でもできますが、乳幼児対象になると、やはり男性では不安な気がします。それは、出産を経験したことによる子供への愛情の強さが、男性には欠けている事に大きな理由があると思います。子供への愛情は、やはり母には敵いません。こればかりは代用では済まないでしょう。子供の人格形成や成長後の情緒に直結してしまいますので。

 

家事は、家庭内での労働であり、その労働の負荷は住宅の設計内容によって軽減させる事が可能です。夫婦で使いやすいキッチンや掃除の楽な間取り、入居後の手入れや維持がしやすい素材などを選ぶことも出来、これらの選定や設計内容によって家事の内容や負荷は大きく変わります。同じように、育児のしやすい子育てに向いている家、という住宅の設計も可能です。それは言ってみれば高齢者住宅やバリアフリー住宅が存在するのと似ています。

でも、住宅は育児そのものを代用してはくれません。その部分だけは人間の手に、特にお母さんの手にゆだねられています。

そう考えると、家事の全てをこなしながら子供達も立派に育て上げた母や祖母は、やはり偉大です。