木造のない町

こんな感じの住宅が多い沖縄の町
こんな感じの住宅が多い沖縄の町

住宅と言えば木造、と反応するくらい、日本では木造住宅が一般的です。若い学生に聞いても、ほとんどの学生が、自分で住むなら木造がいい、と言っています。理由の多くは、木造の方が優しそうで外観も多彩で楽しい、という意見です。コンクリート住宅は冷たい印象を持っているようです。現在はマンションに住んでいても、建てるなら木造というのですから、木造嗜好は日本人に根強く染み込んでいるのでしょう。

 

でも、日本には木造住宅がほとんど建っていない町があります。沖縄や宮古島です。町を歩いていて、或いは住宅街を歩いていて、めったに木造住宅を見掛けません。全てがコンクリート造なのです。理由の一つは、想像の通りで、台風です。台風が多い地方なので、木造の瓦屋根等の被害が多い、という背景はあるようです。ですが、更に根深い理由は、シロアリです。南国の湿度の高い気候は、シロアリにとっては好ましい環境です。適度に湿気った木を好む性質があるので、乾燥した北国や高地よりも、湿気った南国を好む訳です。この被害が大きいので、コンクリート住宅が好まれているようです。

 

この傾向は、タイのバンコクでも同じで、バンコクの住宅はほぼ全部がコンクリート造です。伝統的な木造住宅は、バンコク市内ではまず見ることはありませんし、新興住宅街は全てコンクリート造です。理由の一つは沖縄と同じです。シロアリです。話によると、ものすごいパワーだそうです。高温多湿な南国気候なので、シロアリも喜んでいるのでしょう。尤も、もう一つの理由は、タイには森林が少ないという事だそうですが。

 

もちろん、タイも沖縄も伝統建築は木造で、コンクリート造での住宅は、ほんの数十年の歴史しかありません。また、沖縄にもバンコクにも、築100年以上の木造伝統建築が保存されています。つまり、適切な維持管理を行っていけば、シロアリの被害も押さえられるという事でしょう。防蟻材と呼ばれるシロアリ駆除剤を、適切なサイクルで塗布すれば、シロアリは防げます。日本では概ね10年毎ですから、それほど大変では無いと思います。私としては、どちらかというと、防蟻材を全く使わないコンクリート造のほうが、木質の部分にシロアリが付きやすいのではという気もします。コンクリート造だって、室内や屋根などでは木材を使っていますので。

 

パサパサなクラッカーより、しっとりとしたカステラが好みのシロアリなので、床下換気を十分に取って床下を乾燥させておけば、防蟻材さえ定期的に処理しておけばシロアリは寄ってこないはずなのですが。果たして木造住宅は、将来は見直されるのでしょうか。コンクリートよりは木造の方がエコなので、そうなることを期待したいのですが。

コメントをお書きください

コメント: 1
  • #1

    Lynsey Towry (日曜日, 05 2月 2017 19:32)


    Hello, after reading this remarkable paragraph i am also happy to share my familiarity here with colleagues.