外壁材

有名なギリシャのサントリーニ  白い漆喰の外壁
有名なギリシャのサントリーニ  白い漆喰の外壁

日本の伝統的外壁材と言えば、板材と漆喰になります。板材はその字の如く木の板で、多くは杉材です。漆喰は土塗り壁の上に仕上げ材として薄く塗る白い左官材です。尤も、この二つは日本だけでなくて、世界に共通した代表的仕上げ材でもあります。特に漆喰は防火性能もあるので、多くの建築で広く使われてきました。石灰という何処にでもある普通の材料から作られて、世界中で採集が可能なので、盛んに使われてきたのでしょう。ちなみに、石灰はセメントの材料でもあります。

 

ヨーロッパを見ると、板材と漆喰の他に石が仕上げ材として入ってきます。石を積んだり、薄くした石を張り付けたりと、使い方は色々ですが、身近で採れる石は手頃で強い仕上げ材だったのでしょう。石の少ない日本とは対照的です。

 

不思議なことに、最近の仕上げ材には、これらの伝統的仕上げ材が見られません。

杉の板材は可燃物質なので、日本では多くの地域で使用が禁止されています。漆喰は不燃材なので使えますが、下地の土が使われなくなったので消えていったのでしょう。逆に、石は元もと無かったですが、大きなビル建築などではたまに使われています。そしてこれらの換わりに出てきたのが、モルタル塗り、乾式不燃ボード張り、そしてタイル張りなどです。特にモルタル塗りは、土塗り壁に換わる仕上げ材として、大変広く使われています。地震で割れるという欠点はあるものの、不動の地位を保っています。でも、乾式不燃ボード張り、いわゆるサイディング材もハウスメーカーを中心に多く使われてきています。軽くて、施工が楽で、安い、という結構ずくめですが、逆に安っぽいという見方もあります。

 

一頃、高級住宅の代名詞だったタイル張りですが、何故か最近は激減しています。地震で大量に剥がれ落ちる被害が出たことが致命傷だったのか、目地の弱点が嫌われたのか、安いサイディング材でタイルっぽいものが増えたからか、私にも理由は分かりません。室内の仕上げや水回りの仕上げを含めて、タイルの使用量は減っています。その為、職人も減ってきています。最近では、タイルの風呂を作りたくても、職人が居ないので作れなくなっています。スペインやトルコでは、相変わらず愛されていますが。

 

個人的には、漆喰壁が好きです。安定した材料で、施工方法も研究しつくされています。でも、サイディング材より遙かに高価な仕上げになってしまいました。時代と共に、建築材料も大きく変化している良い例かもしれません。