幼稚園

小さなイスと机  横にあるゴミ箱が40cmくらいです
小さなイスと机  横にあるゴミ箱が40cmくらいです

課題の研究として幼稚園の見学に行きました。通常の3年保育の他に2歳児の保育所も行っている幼稚園で、一クラスが40人弱、全部で8クラスある大人数の幼稚園です。40人もちびっ子がいると保育士さんも大変で、一クラスを二人から四人で見ていますが、「一瞬も気を抜けない」という、緊張の日々だそうです。

 

日頃から幼児は見慣れていますが、さすがに幼児専用の幼稚園となると、見るもの全てが幼児サイズで、ほとんど小人の国に来たガリバーの気分です。一般社会では、大人のサイズの中に子供はいますが、子供専用のサイズの中に大人が入るのは、やはり違った感覚になります。イスの高さは15cm程度でテーブルは30cmくらいです。洗面台も高さが40cm程度、トイレの便器も大人用の半分以下の大きさです。学生達はしきりに「かわいー!」を連発してましたが、子供の目線で考えると、身長が1mにも満たない幼児達は、実に巨大な物品に囲まれた恐ろしい世界で生活している事がよく分ります。

 

住宅の設計で、高齢者を考慮した設計は日常的に行っています。でも幼児達を対象にした設計というのは、ほとんど行われていません。基本的に全てが大人向けの設計で、子供達は、巨人の国で生活することになります。ドアの取っ手、階段の段のの高さ、イスやテーブルの高さ、洗面、トイレ、風呂など、全てが巨大な存在でしょう。大人には普通に見えていても子供には見えないブラインドも沢山あります。手が届かない、足が届かない、またげない、見えない、動かせないなどなど、巨人の国はやはり危険がいっぱいです。そんな事を、しみじみと実感させられる見学でした。

 

でも、子供の成長の早さにも驚きです。60cm~70cmくらいの身長が、すぐに1.2mくらいになってしまうのですから、巨人の国での生活もほんの数年です。

ユニバーサルデザインという設計思想があります。全ての人に使いやすく優しくという設計思想です。

子供にも優しく、をもう一度真剣に考えなければ、と改めて勉強しました。