階段

見た目もおしゃれなラセン階段ですが・・
見た目もおしゃれなラセン階段ですが・・

2階建て住宅が常識的になって久しいので、階段には誰しもが慣れ親しんでいると思います。ですが、住宅における階段の役割は大きく、設計をする際には多くの条件をクリアーしなければなりません。その多くが安全に関するもので、実際、転落事故は多く、住宅内では最も危険な場所と言えます。

 

安全性といえば、まず勾配です。急な勾配の階段は、降りる時に苦労しますし、転落の危険が増えます。常識的には勾配は45度以下になるように設計します。でも理想は40度程度です。この勾配で15段程度で登りきるのが良いとされています。でも、実際の多くの建て売り住宅などでは、45度程度、或いは中には45度以上の急勾配の階段の家もあります。それでも一応建築基準法は満たすので、良しとしているのでしょう。このタイプの階段は13段で登りきる事が多いです。

 

階段というのは結構場所を取ります。直線の長さにすると3m程度が必要で、これに上下の廊下が加わるので、コンパクトな設計が必要な時には苦労します。なので、意志が弱いと急勾配の階段でごまかしてしまいます。でも、ここは頑張るべき所でしょう。日常のことだし、安全の為にも。

 

建築雑誌を見ると、階段にはいろいろな工夫が見られます。デザイン的にもスペースも。でも、デザインを重視しすぎて危険な階段もたくさんあります。一番多いのが、手摺の無い階段や、手摺の隙間から落ちそうな階段です。手摺は階段のデザインに一番影響するところなので、誰しもが気を使う所です。勢い、デザイン優先になりがちです。ここもしっかりと設計しなければならない急所です。更に、住宅メーカーや大手住宅会社などが絶対にやらないけど、建築雑誌に良く登場するのがラセン階段です。なぜメーカーが嫌がるかというと、危険だからです。少なくとも公共建築では基本的に避けています。

 

安全性とコンパクトさ、デザイン性。

階段は、設計者の力量が、一番はっきりと現れる場所です。