上品な家

桂離宮
桂離宮

見るからに上品な家、ってあるものです。作りが大げさでなく、こざっぱりとしていて、あまり主張してない家。庭の植木は落葉樹をうまく配し、四季の花が有り、塀は無いか低い。門はさりげなくてカギも付いていない。駐車場にはアルミの屋根などは無く、コンクリートは無くただ砂利が敷き詰められている程度。来る人を拒まず、と言って、入るのにちょっと襟元を正したくなる感じ。

上品な家って、そんな感じでしょうか。

 

日本人の感じる上品さには、幾つかの条件があります。まず、ボリュームです。大きすぎるものはダメです。質素であり、奥ゆかしくなくては上品と呼べません。道路いっぱいまで張り出す大きなボリュームでは上品には成り得なくて、いくらか引いて建っていなくてはなりません。

派手なのもダメです。絢爛豪華やゴテゴテの飾り付けは御法度です。あまりに人工的もダメで、偽物で真似るのも有り得ません。お金がかかっていてもそれを気付かせない感じが必要で、いかにもお金がかかっていると見えるのは、下品になってしまいます。

 

日本人の感覚だと、自然との調和も必要です。周囲の環境や、庭の造りとの調和は絶対です。環境と真正面から対峙する建物は、やはり西洋的で日本的ではありません。

当然、維持管理も重要です。枯れ葉や雑草で埋まった庭は有り得ないし、門の回りは打ち水などがされていて、四季に応じた草花で彩られる必要があります。外壁は自然な漆喰などで、汚れが目立つ前に塗り直す必要があるでしょう。でも、木の木目などは生かしたいです。

 

さて、こうして上品な家を考えてみると、私の知る限り、桂離宮ぐらいしか無くなってしまいます。

数寄屋造りの瀟洒な住宅、ってきっととても贅沢で高級な、上品な家になるのでしょう。