竹富島の住宅7

竹で編んだ瓦の下地
竹で編んだ瓦の下地

この夏、竹富島はほとんど雨が降りませんでした。夏の日中の日射しは強く、真上から刺し貫くように照らしてきます。それでも夜間は多少涼しく、回りが海に囲まれているため、屋外にいると気持ちがよいくらいです。もし風が吹けば、汗も出ないほどに涼しくなります。なので、日中の暑さ対策だけ考えておけば、過ごしやすい環境と言えます。

 

住宅はとてもエコな作りをしています。深い南側の軒は、強い日射しと雨を除け、日中は窓を開放しておけば風が通ります。室内にはあまり壁がなく、畳にフスマだけがほとんどです。その畳の下は、竹で編んだ床になっています。通常の日本家屋は、畳の下は床板ですが、その床板がなく、細い竹を編んだスノコの様な状態の床下です。その下は縁の下で、それほど高くはないですが、風が通る仕組みになっています。なので、床下の通気によって畳は常に冷やされている状態です。ただし、台風の時には風が強すぎて、畳が浮いてしまうそうです。なので、縁の下の入口には格子を張ってあります。

 

屋根も同じ様な仕組みです。屋根瓦の下は土で、その下はやはり編んだ竹です。一般的な野地板はありません。素焼きの瓦と漆喰は水分を吸って蒸発するので、気化熱で冷やされます。編んだ竹も土も素焼きも全ては、通気により冷やすための仕掛けだったのです。床下と屋根の編んだ竹が、竹富の住宅を快適にしている仕掛けだったのです。

 

でも、竹富には竹は生えていません。西表島にあるそうです。細い笹のような独特の竹ですが、それを竹富まで持って来ているそうです。竹富なのに竹が無いの? と聞いたところ、竹富の名前は竹から来たのではなく、沖縄語に由来するそうで、当て字だそうです。その竹も、100年経っても腐っていないのですから、不思議です。

 

新しく建替えられた住宅は、普通の野地板に瓦が乗っています。もちろんエアコンも付いています。天井は張っていないので屋根は高く、それでも熱は籠りませんが、やはりエアコンを前提とした建て方でしょう。虫の嫌いな現代人ですから、やはり窓は開け放しにはできません。エアコンが必須です。

でもその生活が、住宅を100年保たせるのかは、100年経ってみないと分りませんが。